5月28日「写経会」
5月28日(土)「参禅会」
「修行僧のおはなし」
富山県
吉枝 崇俊
私は、つい3ヶ月前までは大学生でした。しかし大学卒業して、家がお寺ということで、永平寺に安居(修行)することになりました。
以前は、お坊さんになることが嫌でした。その理由は、いつも見ている父の姿です。頭を丸めて黒い着物を着ている自分の父親を見ていて思っていました。しかし、高校3年生の時に兄が永平寺に安居していた為、面会に行った時に「お前も4年後には来ることになるんだぞ。」と言われ、あきらめに近い形でお坊さんになることを決心しました。
大学は駒澤大学に入り、仏教について勉強する機会が多くなり、それまで仏教に関心がありませんでしたが、学ぶにつれて、少しずつではありますが興味を持つようになりました。とは言え、学んだと言いましても、基礎的な事に少し手を延ばした位の事しか学びませんでした。今でももう少し学んでおけば良かったと後悔しています。
そうしてあっと言う間に大学4年になり、ついに永平寺へ行くことになり、実家で準備をし、身支度をして本山へ向かいました。大学で学んだことがどのくらい役立つか、どのような生活をするのか、様々な不安と興味が永平寺へ近付くにつれ、湧いてきました。
しかし、実際にその世界に飛び込んでみると、学んだことが本当に一部分であることを実感し、また学ばなくてはならない事が沢山ありました。
着物の気付けを始めとした様々な威儀(いいぎ)・進退・作法などの大学では学ぶこととは違う、僧侶としての基礎でした。勉強したと思ったらまた勉強、出来ていると思っていても何かしら間違っていて、御指導を受け、それを今は繰り返しています。このようなことを越えてきた父の姿を思い浮かべてみると厳しい修行に耐えてきたんだな、又、お坊さんになって手伝ってあげないと、と言う気持ちが強くなります。
親を思う気持ちは大切だと思います。まだまだ学ぶことはありますが、この思いだけは忘れないようにしようと思います。
次回の予定は、
6月25日(土)
13時より「写経会」
15時より「参禅会」
どうぞ、ご参加下さい。
どうぞ、ご参加下さい。
永平寺別院 事録@九拝
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