2011年5月14日土曜日

参禅会報告。05/13


本日、永平寺名古屋別院にて「参禅会」がありました。






今日も良い天気で、散歩するには最適な一日でした。


午後からは、気持ちの良い陽気で昼寝をするにも最適な一日でした。




前回の参禅会での「修行僧のお話」の原稿をまとめたのでアップします。


転載、拡散自由です。



 私はちょうど2ヶ月前に永平寺の山門に立った、いわば新入りの修行僧ですので、皆様のお役に立てるような話はできません。
 私は、小学校と遊びや部活に明けくれ、お寺の事にたずさわることはほとんどやってきませんでした。大学に入る前になんとなく将来の事を考え、今住んでいるお寺が好きだからお寺の道に進もうかなといった単純な思いが仏道に進むきっかけでした。
 今までお経もろくに読んでいなかったので永平寺に行く前に少しは勉強しなくてはと思い、大学も曹洞宗系列の大学へ進みました。
 四年間の学生期間を終え、あれよあれよという間に上山の日はやってきました。大学で少しは勉強したとはいえ、修行生活の事は、ほとんどわからず、また永平寺での修行の厳しさは、周りから聞かされていましたので、正直とても不安でした。その不安をうらぎることなく、永平寺での修行生活はやはり厳しいものでした。特に始めの一週間は、とてもつらく感じました。何度も何度も、心が折れそうになり、家に帰りたい。どうしてこんなに辛い思いをしなくてはいけないのかと思うこともありました。同時に永平寺に来る前の自分自身の生活をふり返り、好きな時間に寝れて、好きなものを食べ、自由な時間をもてる。なんて幸せな生活だったのかと感じました。人は失ってそのものの大切さに気がつくと言いますが、本当にその通りで何げなく過ごしていた毎日が本当に幸せで、その生活の中にいる、家族や友人等の存在の大きさに気づかされました。
 そういったことを思いながら何とか修行についていくかたちで数週間が経ったある日、東日本大震災が発生しました。修行中は外からの情報は全く入って来ないものですが、さすがにこの件は、私たちの耳にも入って来ました。多くの人が亡くなり、行方不明者も多数、家屋も地震や津波で無くなり、救助や救援物資も満足に届かない。本当にたいへんなことが日本で起きているということは理解できました。
 永平寺での修行生活は確かに辛いですが、寝る場所もあり、食事も用意され、命を奪われることもありません。私が辛いと思っていた修行生活よりさらに過酷な生活を送っている人がいるのかと思うと、自分がどれだけ甘んじているのかと恥ずかしく思いました。
 昔の生活を思い出し、あの時は幸せだったと思ってましたが、今自分がどれだけ多くの幸せに囲まれているのかを考え直すきっかけになりました。
 毎日、朝起きると、一緒に修行を行う仲間がいること、毎食の食事の心配をしなくていいこと、探せば探す程幸せな環境で修行をさせて頂いていることがわかりました。
 禅の言葉で小欲知足という言葉があります。欲望を少なくして足ることを知る。という意味の言葉です。
 これからさらに厳しい修行生活がまっていますが、つらいとばかり思うのではなく、例え小さな幸せでも感謝しながら修行を行っていかなくてはと思います。


福岡県 鷲尾邦彦(わしお ほうげん)九拝


その通りだと思います。

大切なモノは失って初めて気付かされる!

気付いてからでは、遅いもモノも有ります。

よくよく考えて、きちんと対応しないと手遅れになってしまう可能性が高い状況がここ数ヶ月続いています。

恐らく、この先何年も続くと思います。


単発的な対応では追いつきません。


正しい知識と、経験は直ぐには身につきません!

地道に学んでいくしか無いのです。

今からでも遅くはありません。


義務教育を終えたからと言って、正しい知識をつける為に学ぶことを諦めないで下さい。




次回、参禅会は5月28日(土)15時より。

同日、13時より「写経会」も行います。


どうぞ、ご参加下さい。


永平寺別院 事録@九拝

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